小沼比奈子の巻

小境: 今回で猪瀬作品への出演は何度目になるの?
小沼: ちょい役も含めれば6回目かなぁ…。
小境: とすると、山田さんに次ぐベテランなわけだよね。
小沼: いや、ベテランっつっても、役者に本腰入れ始めたのは、
    最近になってからだからね。あんま、そういう自覚はない。
    昔はずっと、照明班だったから。
小境: ところで、ひなっていうと、『結婚披露宴』での髭のギリシア
    人(注;いわゆるインチキ外国人キャラ。もともと意味のない
    台詞が多いうえ、猪瀬のむちゃくちゃな演出のおかげで、ま
    すますすごいことになった。代表的セリフは「アー、ハー、
    内炎がイタイよ」)以来、キワモノ系が板についたよね。
小沼: そうね。
小境: …でも、よく考えてみると普通の役もやってるか?
小沼: うーん、ギリシア人と、あと『小品集』でケバイのやったくらい。
小境: じゃあ、やっぱりあの髭の印象が相当強烈だったってことだ。
    顎じゅうに髭つけた女優ってなかなかいないよ。宝塚でもあそ
    こまでやんないって。
小沼: アー、ハー。
小境: で、今回は中年役。これも遊ぼうとおもえば遊べる役じゃない?
小沼: ああ、でも今回はきちんと脇役としての演技ができるかが自分
    の課題だから、あんまそういうこと考えてない。
小境: なるほど。そうそう、ひなとの夫婦役はこれで4度目になるわけ
    だけど、それについては?
小沼: もう、たかしがはいってくるとうんざりするっていう流れが無意識
    にできるようになった。(注;たかし=小境の本名)
小境: ………。
小沼: あ。
小境: …はい、じゃあ最後にお客様へひとこと。
小沼: 「マトリョーシカの唇」よろしく!
小境: どういうコーナーになるの?コラム?
小沼: うん。
小境: 「マトリョーシカの唇」の由来は?
小沼: 知らないよ、勝手に猪瀬がきめたんだから!
小境: つーか、「うるせえよ」っていうのも僕が言ったんじゃないんだか
    らね。これも猪瀬さんが…
小沼
小境:
いぃーのーせー!!!

小沼比奈子

1978年神奈川県出身。猪瀬作品初参加
は『創立記念日』。ネタに関しては小技、大
技なんでもござれの技巧派。キワモノメイク
で、「せっかく美人なのにねぇ…」と、今日も
観客席からため息が漏れる。担当コーナー
「マトリョーシカの唇」近日アップ!

小境宏のライオン